フェノミナのこと
ダリオ・アルジェントの映画、「フェノミナ」を観た。
さーて、どんな恐怖を描いてくれてるんだろうと思いきや、なんかヌルい感じ。映像的にも淡白で、ドキドキして観られたのは冒頭だけで、それから後は肩の力が抜けてしまった。
この映画で特徴的なのは、風の表現。スイスはチューリヒの、トランシルバニアと呼ばれる場所で撮影したそうだが、どのシーンでも強い風が吹いている。それが寂寥感を誘う。孤独な気持ちにさせられる。
風の表現は、ヴェルナー・ヘルツォークの「カスパー・ハウザーの謎」も印象に残っている。これはホラー映画ではないのだが、やはり主人公の孤独の表現に一役買っているか。
それにしても、Luxスーパーリッチでもお馴染みのジェニファー・コネリーは美しい。無機質さと妖艶さを併せ持っているような雰囲気。光彩の色も相まって、引き込まれそうな目をしている。
しかしこの「フェノミナ」。総じて、これってやっぱ、トンデモ映画だよなあ。途中から2倍速で鑑賞したが、それでちょうどいい感じがした。
でも、俺は好きだ。そうじゃなきゃ、ウジのプールの中で溺れる様を熱演するジェニファー・コネリー(写真)に悪いというものだ。
今度時間があったら、同じくダリオ作品の「スリープレス」を観るつもり。
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