低コレステロールと不登校のこと
俺は最近5-HTPを常用している。日本では買えないので個人輸入で。
5-HTP(5-hydroxy-tryptophan)というのはセロトニンの前駆体で、体内でセロトニンに変化する。というわけで慢性的にセロトニン不足になりやすい俺はこれを補給している。
俺は幼少の頃から、ある症状に悩まされてきた。説明をするのがなかなか難しい症状だ。以下は俺が昨年、一念発起して精神科に行った時に、症状についてまとめた文章を作り、医者に提出したものである。
問診でじゅうぶんに症状をご説明できないかもしれないので、文章にしてみました。
この症状は、ある日突然始まります。上から押えつけられたように体が重い感じがして、体を起こすのがつらい状態で目が覚めます。起き上がるとフラフラして、めまいがするような感じです。体中がだるく感じます。首や肩がこり、触るととても張っています。首の筋が、寝違いを起こしたように痛むこともあります。一旦痛むようになるとなかなか治らず、痛みで首をじゅうぶんに動かせない日が続きます。あちこちの関節が痛みます。おなかに力が入らず、ふんばりがきかない感じがします。気を張って自分で注意して歩かないと、まっすぐ歩くのが困難で、ひどい時には、呼吸も自分で意識する必要があり、肩で息をするように、息が荒くなります。頭にモヤが張ったように思考能力が低下して、しっかりと仕事に取り組むのが難しくなります。視界がボヤけて、二重に見えたり、視力が低下した感じがします。
総じて、老人になってしまったかのような感覚です。
体を縦にしている状態がつらくて、一刻も早く横になりたいとばかり考えてしまいます。眠気がひどく、家に帰るなり横になって寝てしまうこともあります。しかし、寝ても少しも眠気が取れない感じで、翌日起きると、睡眠時間はじゅうぶん取っているにもかかわらず、じゅうぶんに寝た感じがしません。
この時には、体が思うままに動かないので、しばしば体をあちこちにぶつけてしまったりしてイライラします。普段からイライラしているので、人と話すときも気を付けないとケンカになってしまうこともあります。それが嫌で人と話すのが億劫になります。それで気持ちが落ち込むこともあります。
一昨年ですが、この症状が出ていた時期に、心臓の鼓動に合わせて頭痛がするようになり、脳神経外科に行ったことがあります。MRIを取ってもらいましたが、特に悪性のものはなく、血管性頭痛ということで、頭痛薬を飲むようにとのことでした。これも、この症状が和らいだ頃に頭痛はなくなりました。
この時には、風邪をひきやすい状態になっているようです。この状態で風邪をひくと長引くことが多いので、ここ数年は、風邪の初期症状の段階で悪くしないように気をつけています。
体調が悪くなるので、この時期には、体に良いものをなるべく取るようにしたり、いろんな健康法を始めてみたり、ジョギングしてみたり、玄米食にしてみたり、温泉に足繁く通ったり、いろんな方法を試してみています。一昨年は、体の姿勢を良くするためにロルフィングのセッションを受けてみたり、昨年は、丹田呼吸法に取り組んでみました。どちらも多分自分にとって良い効果をもたらしてくれるものではありましたが、症状が出なくなるわけではありませんでした。
この症状ですが、ある日突然、治ったことに気付きます。ある朝、とてもいい気持ちで目覚めることが出来て、ああ治ったのだな、と実感します。その後はしばらくの間、調子の良い状態が続きます。調子が良くなると、悪い状態の時のことは忘れてしまいます。毎年、その繰り返しのような感じです。
この症状について、ずっと、風邪のひきかけ等のせいだろうとか思って、長年それほど意識せずにいたのですが、考えてみると、この症状は自分が小さい頃からずっとあったもので、やはり体を縦にしているのがつらくて家に帰るなり寝ていたり、倦怠感から学校を年に何度か休んだりもしていました。
この症状が重くなるのは主に梅雨の頃と9月下旬頃、雨の多い頃だと思います。冷え性なので、そのせいかと思い、なるべく冷やさないように気をつけています。
この症状の時は気分が落ち込むことが多いので、これは体調が悪いから気分が落ち込むのか、鬱だから体調が悪くなるのか、どちらなのかよく分からずにいたのですが、ここ数年この症状が出る頃についてよく考えてみると、症状が起きる時期が一定していて気候と関係が深いように思うので、体調の悪化が先のような気がします。
周期的に起きるこの症状をもし治すことが出来れば、一年中良い状態でいられるのではないかと思い、ご相談に伺いました。
と。
まぁ、医者に行くときにレポートを作っていく奴も珍しいんじゃないかと思う。この文章、うつ病患者の文章かね?
俺は季節性の鬱病と診断された。日照時間と非常に関わりが深いらしい。そんな病気があるということをこの時まで知らなかった。医者からは、普段から少しでも日光に当たるように、なるべく早起きするように、と助言された。同時にSSRIを処方された。
5-HTPはセロトニンの栄養分のようなもので、セロトニンを増やすというアプローチなのに対して、SSRIはセロトニンが再吸収されることを阻害することによってセロトニンの活動を増やそうとするものである。どちらが合うかどうかは、人によると思う。
とりあえず俺の場合、5-HTPかSSRIを飲むことによって、今冬はこの症状が少し緩和していたように思う。やはりダルい日はあるのだが、ある程度自覚があるので、気に病むこともない。世の中には俺と同じような症状に時折悩まされている人がいるかもしれない。それにはやはり一度精神科に掛かってみることをオススメしたい。精神科というと非常に抵抗を感じると思うが、決して精神異常者が行くような場所ではなく、そこは症状から適切なクスリを出してもらえる場所なのである。
症状から自分で判断するのは危険だ。人によってはSSRIや5-HTPよりも抗不安剤を選ぶべきかもしれない。それは自分で判断するよりは専門的知識のある人に相談すべきである。
で、なんでこんな話をしているかというと、finalvent氏の記事より。
子供の停学(不登校)はコレステロール不足が原因のひとつかも
ひょっとしたら低コレステロールな食生活が一つの要因だったのかもなあ、と考えたから。俺の実家では野菜中心の非常にヘルシーな食生活だったのだが、その一方でコレステロールとなる食品が不足していた可能性があるからだ。
俺は、不登校になるほどではなかったが、毎年5〜10日くらいは休んでいた。上記の症状から登校が難しかったからだ。風邪や腹痛のように、ハッキリとした症状ではないだけに、いつも良心が痛んでいた。
その頃から、サラリーマンになるのは難しいかな、と子供心に感じていた。
もっとも、これは単に体質の問題かもしれないから、的から外れてるかもしれない。遺伝的なものかもしれない。
胃腸が弱い人、肌が弱い人、蓄膿の人、腰痛の人、いろいろな人が居ると思うが、俺にはこれ。この先も俺はこの体質と付き合っていくのだ。